2010年9月12日日曜日

美々的受難

胎児に配慮し母親の目線を隠しています
妊婦O嬢と世田谷美術館へ。
ゼミ恩師の講義を聞いて参りました。
慶應義塾大学の文学部哲学科には、
「哲学」「倫理学」「美学美術史学」の3つの専攻があります。
真・善・美を学ぶ3つの専攻がそろっています。
人が貴ぶべき価値体系が3つそろっていてこその哲学科です。
(早稲田に美術史はあっても美学はありません!)
シャレさんは美学美術史学専攻でした。
ただこの専攻、通称「美々(ビビ)」と呼ばれていて、
「頭が春めいた人が選ぶ専攻」とイジメられたり、
就職できなかったり、就職してもマイナー部門に追いやられたりと、
受難のうえ日陰の道を歩むケースもあると聞きます。
シャレさんなどは、同期とすれちがっても挨拶してもらえず、
ただ歩いているだけで、サーッと人がはけていくことさえありました。
こちらから話しかけたら露骨に嫌な顏をされ、後からメールで、
「うちのフロアに立ち寄らないで! 用があれば私がそっち行くし」などと、
と言われたことがあります。
あ、もちろん美々出身のほとんどの人はまともです!
講義では、同じ山を描くのでも、
リアリティーを追求したものと、
アクチュアリティーを追求したものとでは、
こんなにも違うんだということを学びました。
抽象画を理解するためのヒントです。
講義後、恩師から展覧会無料券と、
1万6000円もする本をいただき、
お年玉をもらったような気分になったわれわれ。
O嬢は先生にお腹を触ってもらい安産祈願、
シャレさんはグルグル頭をなでてもらって逆セクハラ、
先生ありがとうございました。
で、講義は胎教になったんでしょうか?
世田谷美術館 8/7〜10/11
「ザ・コレクション・ヴィンタートゥール」
http://www.setagayaartmuseum.or.jp/

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自己紹介

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2007年12月31日、ドラマみたいに白血病で突然入院。かーなりハードな化学療法(JALSG ALL 202-O)を1年かけてやり過ごし、2009年3月に末梢血幹細胞移植を受け、2010年11月に臍帯血移植を受け6カ月以上寝たきり状態に。退院したと思ったら、半年ばかり入院、そしてまた半年ばかり入院して、2013年を病院で迎えてしまって、いっぱいいっぱいな日々をひっそり過ごしている人がひっそり書いている雑記。