2010年9月16日木曜日

キシリアさんの極惡人生ゲーム

風邪のとき、寝込んでいるのが退屈で、
家族に「人生ゲーム」をやろうとよくねだったものだ。
アイスノンをおでこにあて、
ぼんやりした頭でコマを進めながら、
シャレさんは飛行機のパイロットになって喜んだ。
あっくんは子だくさんになったり無一文になったりしていた。
父はおとなしい人生を送っていた。
ゴホゴホ、ズルズル、ギャアギャアと盛り上がっている傍らで、
キシリアさんだけは、
メモ用紙を切って新たに発行しなければならないほどの、
大量の株券を買ったり売ったり、
約束手形にまみれて破産しても平然としていたりして、
子ども心にヤバい人だと思った。

0 件のコメント:

コメントを投稿

自己紹介

自分の写真
2007年12月31日、ドラマみたいに白血病で突然入院。かーなりハードな化学療法(JALSG ALL 202-O)を1年かけてやり過ごし、2009年3月に末梢血幹細胞移植を受け、2010年11月に臍帯血移植を受け6カ月以上寝たきり状態に。退院したと思ったら、半年ばかり入院、そしてまた半年ばかり入院して、2013年を病院で迎えてしまって、いっぱいいっぱいな日々をひっそり過ごしている人がひっそり書いている雑記。