菊屋でおかいもの

菊屋：日用雑貨を扱う店。ヨーカドーの中にある
エスターク：祖母
キシリア：母
シャレ：娘　


エスターク「今日ね、菊屋でステテコ買ったの」
キシリア　「どれどれ？」
エスターク「ほらコレ。ステテコって流行ってるのねぇ」
キシリア　「サイズ、小さくない？！」
エスターク「店員さんがMサイズで丁度いいって」
キシリア　「脚が締め付けられてない？」
エスターク「余裕よ！」
キシリア　「膝のとこキツそうだよ」
エスターク「ユルユルですよっ！」


エスタークはそのステテコをはいて一晩眠った。
そして翌朝…


エスターク「なんか下半身が締め付けられて…」
キシリア　「だから大きめを選ばないと！」
エスターク「でもMで入るって店員さんが言うから」
キシリア　「物理的に入るっていうのと、
　　　　　　サイズが合うっていうのは、
　　　　　　意味が違うのよ！」
エスターク「でもLは…」
キシリア　「ばあちゃんにはLが丁度いいんです！」
エスターク「…」


「自分はMサイズの人」と思い込んでいるエスターク。
実際はLかLL、いやXLがふさわしい。
キシリアにLサイズ認定され、プチプライドを傷つけられた様子。
しかし、思い込みは現実を凌駕する。
お風呂上がりに笑点を見ていたところ…


エスターク「今日ね、菊屋でネグリジェ買ったの」
シャレ　　「チェック柄できゃわうぃ〜じゃん？」
エスターク「リボンついてるの（胸元に手をやる）」
シャレ　　「似合ってるよ」
エスターク「セールで1900円だったのよぉ」
シャレ　　「よかったね」
エスターク「シャレちゃん、ボンヤリした柄や
　　　　　　ボロみたいな部屋着、着てるじゃない？
　　　　　　そういうのあたしも着てみたかったの」
シャレ　　　(・へ・)



ドスドスドスっ　
（キシリアの邪悪な足音）



キシリア　「ばあちゃん、その寝間着ピチピチじゃん？」
エスターク「あーら、そんなことないわよ」
キシリア　「それMサイズじゃないの？」
エスターク「そうよ。Lはなかったの」
キシリア　「試着した？」
エスターク「いえ、店員さんがMが丁度いいって
　　　　　　言うからMにしたの」
キシリア　「明らかに小さいわよ！」
エスターク「そんなことないわよっ」
キシリア　「いいえ、小さいです」
エスターク「もう、またそんなこと言ってぇ」
キシリア　「小さい小さい小さいっ！！！」




「菊屋の店員さんは嘘つかないんだからっ！」
（エスターク）

　



エスタークはそのネグリジェを着て一晩眠った。
そして翌朝…


エスターク「なんか夜中、寝返り打てなくて…」
キシリア　「だから言ったでしょ！」
エスターク「胸が苦しくなっちゃって…」
キシリア　「せめて試着するか、Lがなければ買わないこと！」
エスターク「…」
シャレ　　「Mサイズは細い人が着るんだよ」
エスターク「そうなのぉ？」
シャレ　　「そうだよ」
エスターク「じゃあLは？」
キシリア　「太」
シャレ　　「ちょおま」
キシリア　「ふっt、owa」
シャレ　　「LはレギュラーのLだよっ（大ウソ）」
キシリア　「違うわよっ」




「ここ数年、売っているお洋服のサイズが、
　全体的に小さくなってきているのよ」
（キシリア）




(； ・`д・´) ナ、ナンダッテー!! (`・д´・ ；)




天動説が基本のキシリアさんの相対的解釈によって、
サイズ問題は落ち着いたかに見えた。
ゆるゆるしない寝間着がどれだけ不快か、
エスタークさんも痛感したようで、
チェック柄のネグリジェはたんすの肥やしになった模様。
めでたしめでたし(^_^)/